「いつのことだか おもいだしてごらん
あんなこと こんなこと あったでしょう」
こんな歌を歌って息子が幼稚園を卒園しました。
先生と園児の掛け合いの歌詞に、親も、また先生も涙涙。通い始めた頃にはぶかぶかだった園児服は体にぴったりになり、卒園証書を片手に壇上から戻ってくる子供たちの笑顔は、そんな感動や寂しさよりも希望が似合う一日となりました。
子どもは、大人が教えなきゃってするよりも、もうすでに大人たちの日常の姿をよく見ている。教えなきゃ、じゃなくて見られている、この生き様を笑。そして真似する。
思い出すのは、子どもたちと外出して帰宅するとテーブルの上にポツンと置いてあった、ホットの缶コーヒー。夫が仕事の合間に置いていったもののようでしたが、見つけた子供たちと開けちゃおっか!と盛り上がり、みんなで一口ずつ回し飲み。ミルクと砂糖の入った生温かいコーヒーは、なぜだかすんごく美味しくて、あっという間に何周もして空っぽになりました。
「もっと飲みたーい!」という子どもたちと「また大きくなったら一緒に飲もう」と約束したあの日。
最近息子がまた「コーヒーを飲んでみたい」と言うので、カフェインレスをほんのすこーし、それからお砂糖とミルクをたっぷり入れて作りました。結構真顔でうまいという笑。
こうして少しずつ、いや、すごい早さで大きくなるんだなぁ。
コーヒー淹れてあげる!とインスタントコーヒーの粉をカップの傍にめちゃめちゃにこぼしていたり、ペーパーフィルターをドリッパーにセットしてくれたり、コーヒーメーカーのボタンを押したがったり。
お湯はまだ危ないと注意する。
でも本当はなんでもやってみたいことはやらせてみたい。
なるべく手は出さないけど目は離せない…
その間のところが、もとは適当な私にとっては神経を使うところです。
笑いながら、怒りながら、学びながら、一緒に一日一日過ごしていく。いつかこんな日が
いつのことだか おもいだしてごらん って
遠くキラキラした粒になって、みえる時が来るのだろうか
そんなことはお構いなしで、子どもたちはもちろんいいのだけど。
「おおきくなったらおかあさんといっしょにコーヒーのむ!」
とっても嬉しい約束、楽しみにしているね。
その頃はヒゲ面のおっさんになってても。
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Taiami