コーヒーコラム "Brown Page"
コーヒーにまつわる日々のコラム、"Brown Page"(ブラウンページ)。
毎年10月1日コーヒーの日には、一冊の茶色い本、"Brown Book"(ブラウンブック)として発行しています。

カテゴリー: coffee column

  • title
    本のタイトル
  • date
    2023年01月17日
  • category
    coffee column

お正月が明けていつも通っている皮膚科に行ったら、普段は見かけない、帰省中と思われる若者が待合室に何人かいました。

自分も数年前まで長距離バスに乗って帰ってきてたなぁなんて思ったら時すでに十数年前でした。

私の隣にそんな若者のひとり、今どきのメイクと服装の女子が座っていたのですが、手の中には白いきれいな装丁のわりと分厚い単行本。はい、勝手にロックオン。なんてタイトル?誰の本?鼻の下伸ばして気づかれないように、ギリギリの顔の角度を保って見ましたが結局見えませんでした。

本を読んでいる人の姿はいいなぁ。若者の姿はなおさらいいなぁ。

話しかけようか迷う。四十間近の度胸なし!結局声をかけられないまま彼女は診察室に呼ばれていきました。

もう一度生まれ変わって、生まれる前に神さまにやりたいことリストを提出できるとしたら、十代で本棚で手と手が触れ合う出会いをしたいと書きます。

なんの本だったのかいまだに気になり続けてます。

もしまた同じような場面に出会えたら、

「聞けやしない、聞けやしないよ・・・」ってちびまる子ちゃんの野口さんみたいにつぶやいていないで、本のタイトルくらいモジモジしないで聞こーっと!

いや、むしろ野口さんは普通にズバッと聞きますね。

今年の目標です。二〇二三年もどうぞよろしくお願いします。

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taiami

  • title
    ある母ちゃんの珈琲記 vol.3 冷めたコーヒー年末編
  • date
    2022年12月30日
  • category
    coffee column

師走の忙しい時期にゆっくりこのコラムを読んでいる人も少ないのではないかと勝手気ままに書きはじめています。

私は十年前にBBCで働いていました。今は家で小さな子供達との時間を過ごしています。

「洗濯も掃除も何にもしなくていいから、子供が危なくないように目を離さないでしっかり見てなさい」という祖母の教えどおり、子供一色の毎日です。とにかく家事以外は子供と遊びまくりの日々です。

BBCで働いていた頃は仕事をやめてずっと家にいるなんて考えられませんでした。仕事が大好きだったから。

でも子供が産まれてみるとめちゃめちゃ可愛くて、そして育児は仕事と同じように、日々ワクワクとヘトヘトと変化の連続で、自分の時間のなさは仕事以上。(大変さを比べる話ではないけれど)

スマホで調べものをしたり、トイレでぼーっとするたった十分の時間もないし、一服しようと淹れたコーヒーはほとんどがそのまま放置され冷めていきます。それを埋めるのは「お母さん見て」「お母さん聞いて」「お母さん遊ぼう」の声。

ゆとりのある時はいいけれど、余裕がないと怒ってしまったり、「早くしなさーい!」「着替えなさーい!」急がせてしまいゴメンナサイ。

そう怒鳴る自分は朝の支度をしながらまだパジャマ姿だったりして、説得力ゼロ。

自分の時間がほしい、という気持ちは子供がひとり増える度に消えていきました。どんどん大きくなる彼らとの時間は、先の自分が振り返るときっとあっという間で、ひとりの時間なんてこの先いくらでもあるんだと。

休憩時間は十分とれれば充分。傍らにコーヒーがあるなら満充電です。

BBCで働いていた頃の、仕事の動線や在庫確認、優先順位、スタッフの仕事分担、お客さまの気持ちの考え方などは、家事動線や子供のお手伝いの分担などにそのまま大いに役立っていて、形は変われど同じ「仕事」として全く変わりません。

あの時から十年分、歳を重ねました。

住む場所や環境も変わりました。

相変わらずお金もないです。

でも、BBCにいた頃と同じように、目の前の大切なものに馬鹿正直に向き合っていられるのは、とても幸せなことです。

冷めたコーヒーは、今を表す愛おしいコーヒー。

とにかく私はコーヒーが大好きです!BBCが大好きです!

来年もいい年になりますよう!これからも変化を恐れず、進化をやめないBBCのことをどうぞよろしくお願いします!

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Taiami