イタリアのアーティストでブルーノ・ムナーリという人がいます。
絵本作家、教育者、デザイナーなどさまざまな分野で活躍した人。
「子供の心を、一生ずっと自分の中に持ち続ける!」という精神で、好奇心や想像力の大切さ、そして幼い頃の遊びや記憶がその後の人生にどう影響するか、それが情報を与える周りの大人たちにかかっているのだということを発信しています。
ムナーリはたくさんの書籍や作品を残していますが、「保存されるべきはモノではない」と言います。
大切なのはむしろそのやり方、企画を立てる方法、再びやり直すことができるようになるための柔軟な経験値なのだと。
”好奇心を最大限に利用しよう。
子供は大人たちが何かをやり始めると、何をしているのか知りたがり、後で自分でもやってみたくなるもの。
子供にとって何か教えるには、これが最も近い道のりとなる。
多くの言葉もいらなければ、組み立てる必要もない。
子供はすでにそこにいて、何が起こるかワクワクしているんだから!”
これはきっと子供のためだけのメッセージではないですよね。
好きなことに没頭している人、楽しそうに何かをしている人がいれば、大人だって興味を惹かれるもの。
ワクワクすることは全ての原動力!
頭の中はいつも自由で、柔軟で、準備の整った状態に。
大人になった自分がほんのちょっとでも好きなもの、興味のあるものはなんだろう?
あまり詳しくないからなんて声を小さくする必要はありません。
コーヒーを片手に、ぜひその世界観を覗いてみてほしいアーティストです。
ちなみにムナーリ、子供の心を持ったまま九十歳と超長生きしました。
参考:「ファンタジア」著 ブルーノ・ムナーリ 訳 萱野有美
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