今年の夏は大きな計画を立てないことにしていたら、次々と来客が来たり、思いつきで日帰り旅行をしたり、子供たちと水鉄砲や花火や少年漫画を読むなど、何てことないけどいい夏休みになった気がする。
そんななか約七年ぶりに、店主が家族と共に我が家に会いにきてくれました。
一緒に働いていた頃はお互い20代から30代前半。夢、恋愛、仕事、コーヒーへの愛、海外セレブのゴシップなどを毎日熱く語り、「マイホームを持つ意味がわからない」とかなんとか言って、結婚とか家庭とか、そう言うものよりもっとほかの、好きなものや興味のあることでいっぱいの日々でした。
そんな二人が今や母ちゃん。
私が「店長」と呼ぶと娘も「てんちょー」と呼ぶ(この呼び方をする人は今はいないらしい)
店長がペーパードリップでコーヒーを淹れていると、六歳の息子が「オレもやりてえ」と即席コーヒー教室が始まる(「いいですよー」の口調、私が働き出してドリップ教えてもらった時と変わらないなー)
店長の子供は虫かごの中の「キマワリ」という虫を大事に抱えている(虫はいろんなこと教えてくれる一番の先生なんだよね、本当に)
子供同士オレオのクッキーのブロックを向かい合ってニコニコ食べて遊んでいる(本物あげればよかったな)
うちの実家から、近くの農家で買ってきた朝もぎのとうきびと枝豆の差し入れが来る(朝もぎ即茹でが本当に美味い)
せっかく来てくれたんだから名物の焼き鳥でも買っておけばよかったと思っていたら父ちゃんが買ってきてくれる(近所の行ったことない焼き鳥屋さんで持ち帰りしようとしたら、一見さんの持ち帰りお断りの雰囲気)
夜はみんなでお絵描き大会。狭い正方形のコタツを囲んで、こどもたちがカブトムシやとうきびを思い思いに描く(この日を機に息子のカブトムシの絵は足の先に爪が描かれめちゃめちゃリアルになる)
花火の時に、火花に照らし出された店長とこどもの姿や、お風呂場から聞こえてきた声にしみじみ(お母さんなんですねぇ)
早朝には店長の旦那さんが初対面のうちのおじいちゃんと一緒に釣りに行く(こういう不思議な出会いが楽しいね)
家族ぐるみを超え、もはやおとなもこどももなく、個人と個人が自由に行き交っているような空間でした。
大漁で帰ってきた釣り人たちの満面の笑み。
チラシの裏紙に絵を描いていた時のみんなの表情。
近所のおじさんがくれたクワガタを大事に虫かごに入れて、手を振りながらも虫に釘付けだった帰りの車のこどもたち。
いろんな顔が浮かびます。
こんな日常の中に連なって珈琲と仕事がある。モノクロの飲み物が彩りを加えてくれる。
なんにせよ登場人物が増えましたね笑
また会おうね!
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tatami