先日、星川さんに借りた本。
『 大坊珈琲店 』
2013年に惜しまれつつも閉店した南青山の珈琲店。コーヒー好きな方なら一度は目にしたことのある名前かと思います。
残念ながら私は行ったことはないのですが、差し込まれた写真の珈琲豆の美しさにすっかり目を奪われてしまいました。
艶といい、均一な焼きといい、真摯な仕事ぶりが一目で見て取れるなんとも美味しそうな豆。
一度飲んでみたかった、、、
名店と言われるのは珈琲の美味しさだけにあらず、空間においても拘りが随所に散りばめられていたようで、
『 空間自体がそれぞれの人達の鎧を脱がせ、自分自身に返り一休みできることを望んだのです。なるべく静かに。一杯のコーヒーの味わいは自ずとそう導かれるものであるにしても。』
という一節があり、思い出されたことがありました。
夏の終わり頃、空き時間にふらっと立ち寄った珈琲店で一息ついていたときのこと。
落とされた照明と使い込まれた椅子。
控えめのBGM。一杯の珈琲。
マスターと常連客の何気ない会話とか、たまたまその時読んでいた本の雰囲気とか空間が妙に相まって、なんか今すごくいい時間を過ごしているなぁ。贅沢だなぁ。と感じたことがありました。
溜め込んだ疲労が一気に解放されたような感覚。
出不精の私は家で過ごすのが一番の休息と思っていましたが、たまには外に出てこういう時間を作ることも大事だなと思い直したのでした。
そしてBrown Books Cafeも
皆さんにとってそんな場所であれたらと。
コーヒーを飲む。
甘いものを食べる。
本を読む。
おしゃべりを楽しむ。
ぼーっとする。
大げさなことではないけれど、
日常のなかのちょっといい時間を過ごせる場所であれたら嬉しいなぁとつくづく思うのです。
南3条店 湊