今年の夏は暑かったですね。
とうきび、枝豆、スイカ、キンキンに冷えたアイスコーヒー。味だけでなく、なんだか暑さに比例してずっと記憶に残ります。
夏にひやっと涼しさを運んでくれる妖怪や怖い話。ここ何年か、あの5歳児の出てくる国民的アニメや、おかっぱ頭のあの子のご長寿アニメでもホラー回がやっていて、子供達はワクワクしながら見ています。これまた風物詩と言えるんでしょうか。
そういえば今年の夏休み、水木しげるの幼少期を描いた「のんのんばあとオレ」という実写ドラマのDVDを、子供達と見ました。私が子供の頃、夏休みの一時やっていたドラマなので、レンタルにも置いていなくて取り寄せしたのですが、自分の人生観に影響したものなのでいつか一緒に見たかったのです。
水木しげるの故郷、鳥取県の米子が舞台で、妖怪の話をたくさん聞かせてくれるおばあさんや、アニメーションの楽しい妖怪たちが出てきます。日常を情緒豊かに過ごすしげるですが、今じゃ絶対ないような、隣町のガキ大将と軍団と、石を投げあって喧嘩する場面や、大人のゲンコツもあり、この時代のリアルを感じます。そして一見ひょうひょうとして頼りない、でもしげると同じくらい豊かな情緒を持つお父さんから、大事な時にぽっと出る一言が胸を打つ。
ちなみにこの「のんのんばあとオレ」は、フランスで「漫画界のカンヌ」と言われるアングレーム国際漫画祭で、日本人で初めて最優秀作品賞に選ばれました。世界が認めてくれて嬉しい。
しかし2巻組を2日間返し忘れてしまい、1200円も延滞料金がかかってしまいました。夏の終わりの妖怪のいたずらに、すこし寂しい気がしました。
さて、涼しくなってくると恋しいのがやっぱり温かいコーヒー。きたる10月1日はコーヒーの日です。
日本では涼しくなるこの季節にコーヒーの需要が高まることから、1983年に全日本コーヒー協会が、「コーヒーの日」を制定しました。
また、コーヒー豆の一大産地であるブラジルで9月までに収穫が終わり、10月から新たに栽培が始まることなどから、2014年、国際コーヒー機関でも同じ10月1日が「国際コーヒーの日」と制定されました。
日本、世界ともに10月1日はコーヒーの日です。
毎日飲み続けているコーヒーですが、新年度にあらためて生産してくれる方たちへ感謝をする日にもなりますね。本当に、毎日コーヒーが飲めるってありがたいことです。
水木しげるは若い頃コーヒーが大好きでしたが貧乏で、仕事の打ち合わせで編集者と喫茶店に入ると、どちらがコーヒー代を払うのか考え過ぎて原稿料をもらうのを忘れて帰ったことがあったそうです。
以前、無謀にもブラウンブックの依頼をしよう!しかも原稿料は払えないのでコーヒー豆でお礼します!と熱烈なラブレターのような執筆依頼をしたことがあります。(もちろん)叶いませんでしたが、丁寧なお返事をいただき、その中に「水木は高齢でコーヒーを飲むのをやめました」の一文がありました。
水木しげるが亡くなったニュースを知った時は、ご冥福を祈り、家で半べそかきながらハンドドリップでコーヒーを淹れました。今年のコーヒーの日も、天国で美味しいコーヒーを飲んでいるといいな。
LOVE COFFEE &水木しげる!!!!
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Chihiro Taiami