お正月が明けていつも通っている皮膚科に行ったら、普段は見かけない、帰省中と思われる若者が待合室に何人かいました。
自分も数年前まで長距離バスに乗って帰ってきてたなぁなんて思ったら時すでに十数年前でした。
私の隣にそんな若者のひとり、今どきのメイクと服装の女子が座っていたのですが、手の中には白いきれいな装丁のわりと分厚い単行本。はい、勝手にロックオン。なんてタイトル?誰の本?鼻の下伸ばして気づかれないように、ギリギリの顔の角度を保って見ましたが結局見えませんでした。
本を読んでいる人の姿はいいなぁ。若者の姿はなおさらいいなぁ。
話しかけようか迷う。四十間近の度胸なし!結局声をかけられないまま彼女は診察室に呼ばれていきました。
もう一度生まれ変わって、生まれる前に神さまにやりたいことリストを提出できるとしたら、十代で本棚で手と手が触れ合う出会いをしたいと書きます。
なんの本だったのかいまだに気になり続けてます。
もしまた同じような場面に出会えたら、
「聞けやしない、聞けやしないよ・・・」ってちびまる子ちゃんの野口さんみたいにつぶやいていないで、本のタイトルくらいモジモジしないで聞こーっと!
いや、むしろ野口さんは普通にズバッと聞きますね。
今年の目標です。二〇二三年もどうぞよろしくお願いします。
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Taiami