Coffee Column
コーヒーコラム
ブラウンブックスカフェのコーヒーにまつわる日々のコラム

Yoko Hoshikawa
ブラウンブックスカフェ/ブラウンブックスヴィンテージ店主。
コーヒーとHip Hop を愛する2児の母。札幌在住。
Chihiro Taiami
妖怪が大好きな円山店時代の元スタッフ。
4人の子供の育児の合間に当店のコラムを担当している。道南在住。

カテゴリー: coffee column

  • title
    月とコーヒーとムフフ
  • date
    2021年07月01日

吉田篤弘さんの「月とコーヒー」という本をご紹介します。
吉田さんは吉田浩美さんと、クラフト・エヴィング商會(しょうかい)という名前で執筆とデザインの仕事をされていて、お二人とも本がとても好きな方です。
と言っても本人から聞いたわけじゃないんですが、どの作品をみても、文章はもちろん、そのデザインや字の配置までも、本への愛情を感じます。

ものがたりの始まりの部分のような、読む人に続きをゆだねられているような短いお話が24篇。どのお話も食べ物やコーヒーが出てきます。

それもナポリタンやサンドイッチ、クリーム・シチューにドーナツなど、食欲をそそられるだけでなく、喫茶店が恋しくなってしまうものばかり。そして脇役には青いインクの万年筆や、コーヒーの染みのついたノートなど。

これは吉田さんが本に加え、喫茶店で過ごす時間がお好きなんだろうと勝手に憶測してみる。きっとこの人は自分が好きなものを雲の中から掴み取り、ムフフと味わいながら形にするのが得意なむっつり系。

すみません、これも憶測です。


あとがきには、

ーおそらく、この星で生きていくために必要なのは「月とコーヒー」ではなく「太陽とパン」の方なのでしょうが、この世から月とコーヒーがなくなってしまったら、なんと味気なくつまらないことでしょう。

とあります。

それは人によってタバコだったりビールだったり、音楽やマンガや小説だったりするかもしれない。ただちょっとムフフっとできるものがあるだけで、自分をリセットしたり、整えたりしながら、日々を続けていけるのではないでしょうか。

一日の終わりの寝しなに読むイメージで書かれたそうです。

傍らにコーヒーを置いて、絵本の中の犬とカエルのように、本を開いて2秒で寝落ちできたら最高です。

「月とコーヒー」吉田篤弘・著
徳間書店

chai

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  • title
    コーヒーコラムはじめます
  • date
    2021年06月25日

「brown book」というコーヒーの本を年に一度発行して、7号めとなりました。

コーヒーを片手にゆっくり読んでほしい

コーヒーが飲みたくなるような本にしたい

コーヒーと共にある日常を

そんなコンセプトで、コーヒーの日である10月1日に発行しています。 手探りで作り始め、内容もその号によってまちまちですが近ごろはエッセイや短編小説などが中心です。 ゆっくり読んでほしいというわりに、この日が近づくと店業務のかたわら、かなりバタバタと準備をし、ひとつのイベントのようでした。

そこで、この度このbrown bookの一環として、スタッフブログをbrown page[ブラウンページ]とし、内容もコーヒーコラムに一新することにしました。 brown book[ブラウンブック]に繋がる1ページをめくっていくように、定期的に更新していきたいと思います。

初めてbrown bookを発行をする時、開店前にスタッフで集まって、あーでもない、こーでもない、それ面白いねなどとアイデアを出し合った朝のミーティング。 みんなで囲んだテーブルの真ん中に、鍋敷きとサーバーがそのままどーんと置いてあり、コーヒーの香りとほのかな湯気が立っていました。 早朝の澄んだ空気に、エキサイトしたあのコーヒーほど美味しかったものは、個人的にありません。

みなさんのコーヒー大好き!な気持ちが さらに楽しく広がりますよう! どうぞ読んでみてください。

-prologue-

chai