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  • title
    そば屋のやまさん。
  • date
    2017年12月01日
  • category
    まとめ読み

90歳になる行商仲間のやまさん。
14〜5年前、サッポロ珈琲館時代の店に毎日必ずコーヒーを飲みに来ていた、自転車にクーラーボックスを積んで、夏は真っ黒に日に焼け、雨の日は足首くらいまである長いカッパを着て、冬は厚着でモコモコに着込んで、365日
手稲区から南区の山奥まで自転車でお蕎麦を売り歩いていた行商のやまさんと出会った。

耳が少し遠くて補聴器をつけていたから、
たまに車から自転車をこいでいる姿を見つけ「やまさーん!!!!!!」
と叫んでも全く聞こえない。

私は商売をやり始めたばかりで売上が足りなくて珈琲豆を売りたかったので「車で連れていってあげるからお客さん紹介して!」と無理矢理ついて行って、1、2年 毎日一緒に仕事をしていた。

保育園、小学校、中学校の先生達や、やまさんが直接ピンポンを押して開拓した個人宅に行って、珈琲やお菓子も一緒にいかがですが?と1件1件まわった。


学校では放課後の職員室で私は試飲のコーヒーを淹れ、やまさんは試食のそばを茹で、食べてもらいながら世間話し、たくさんのお客さんに買っもらった。

催事や配達の行商の基本は全部やまさんから学んだ。ちゃんと挨拶したりお礼状や年賀状を書いたり、会社員もろくにした事のない20代半ばの私と、数十年前に奥さんを亡くし1人で息子を育て上げ、理由は聞いたことないが、九州から北海道に移り住んで長い、本とコーヒーが大好きなやまさん。

行商中、一緒にお昼ごはんをとる事も多く、
おじいちゃんもハンバーガーとかたべるんだぁと驚くほど小さい体で、好き嫌いなく何でも食べた。
2人共よく働きよく食べた。
2人共、仕事しかなかった。

私の店も東札幌から円山、南3条に移り最近は疎遠になっており、いまだに月一回行商に行っている保育園の先生達が、最近やまさんが来てないと心配していた。

電話かけても耳が遠くて通じないしなぁ、、、と思いながらもなかなか行動に移せないまま1か月たった。

そして先日、夢にやまさんが出てきて焦った。
すぐにそば屋の卸し先に行って「やまざきさんいますかー??」と聞きにいったら、

「あー、、、、やまざきさんねぇ。。
もううちには来ないよ、、、」と。

「え、えぇー!?!?!?!?」


よくよく聞いてみると一度倒れ、自転車も行商も危ないから禁止しても辞めないらしく、卸し先の社長と札幌市の職員が話しして施設に入ってもらったとの事。

早速その施設に行った。

 

相変わらず小さな目がキラキラしていて両手を広げて

「あらー!これはこれは!」と喜んでくれて

なんだか感動の再会だった。

 

「いや〜だまされて入れられちゃったんよ!!!はっはっは〜!!!」
と2人で大笑いした。

「今朝ちょうどあんたの店が載っている雑誌を見て思い出してたんだよ」と言われて 内心、雑誌になんて載ってないし違う店だろう…と思っていたら、私も知らなかったとある雑誌の2017総まとめ号に小さくうちの店が出ていた。
さすがやまさん。

昔、本の取次店もやっていたと言うやまさんの部屋には沢山の本と、ちゃんとコーヒーコーナーがあったのが嬉しかった。

仕事人間だったやまさんが働いていない!
寂しさよりも少し肩の荷が下りたような少しほっとしているようにも見えた。

 

また会いにいくからねー!!!